しあわせゆき №9
「なあなあ、お前どこゆきに行く気だ?」
男の子はそうカズマに聞いた。カズマは混乱を隠せなかった。そしてカズマはあわてて切符を見た。するとなんとカズマの求めている切符ではない。けれどこの切符、なんだかおかしい・・・・・・「しあわせゆき」となっている。中田駅からしあわせゆきへいくというようなことになっているのだ。これはおかしい。どうやら間違えて切符を買ってしまったらしいとでも言えばいいのだろうか。速くお父さんのところにカズマは行かなくてはならないというのに。
「やっぱおまえもなんだぁ・・・・・・。」
すると男の子がカズマの切符を覗き込むように見た。なんだかとても気になる表情だ。一体どういう意味なのだろう。
「俺もしあわせゆきになってるんだ・・・・・・。」
そして男の子はそう言うと切符をポケットから取り出した。カズマはその切符を除いた。すると高宮駅からしあわせゆきとなっている。カズマと男の子は顔を見合わせて真剣な顔をした。高宮駅なんてカズマの聞いたことのない駅だった。
「どういうことなの?」
「どうやら俺ら、同じところに向かっているらしい。」
「でも僕、しあわせゆきの切符なんて買った覚えないよ。間違えて買ったのかと思ったぐらいだもん。」
「俺だってこんなしあわせゆきだなんて切符、買ったことすら買い方すらしらねえよ。」
カズマと男の子はそう交わすと、自分たち二人はとんでもないことに巻き込まれてしまったことを改めて知った。二人とも顔を見合わせて、何も言えなくなってしまった。
つづく![]()
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