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しあわせゆき №33

「よし、準備すんぞ。」

するとシュンがそう言った。三人はシュンの言葉に、しっかりとうなずいた。どきどきと緊張をして言葉なんて出なかった。

 そして四人は電車の出入り口の目の前に立った。みんな無言で、じっと外を眺めていた。そして手をしっかりと握っていた。強く強く、それでもって温かくて、まるでみんなの気持ちが同じかのようだった。

「プルルルルルー」

そんな音とともに、電車が止まった。四人はごくりとつばを飲んだ。すると、出入り口の扉が開いた。

「じゃあ、行くか。」

シュンはそう言った。

「いっせーのーでで行きましょう。」

タカギはそう言った。

「みんなで行こう。」

そしてカズマはそう言った。

「うん、そうしよう。」

アユコはそう言った。

 そして四人は、一歩を踏み出した。

「ギャー!」

すると急に辺り全体が光に覆われた。カズマは一体なんなのかよく意味が分からなかった。思わずカズマは、叫んでしまった――。

 そして・・・・・・。

「ちっくしょう!ちくしょう!」

ふと気がつくとカズマにはそんなシュンの嘆き声が聞こえた。はっとしてシュンのほうを見ると、とても悔しそうな顔をしていた。そして、タカギもいる。それも、電車の中だった――。けれど、アユコがいない・・・・・・。

「カズマさん、あれ・・・・・・。」

すると立ち尽くしているタカギが、窓の向こうを指差した。カズマがその方向を見ると・・・・・・アユコの姿が見えた。駅のホームで、楽しそうに階段を下りてゆくアユコ。それも周りには、カズマも、シュンも、タカギもいた。そして、アユコの姿は見えなくなってしまった。

「何あれ・・・・・・。」

カズマはびっくりして思わずボソッとそう言った。

「どうやら、アユコさんは幸せにみんなと電車を降りてめでたしめでたしとなったみたいです。」

タカギはそんなカズマにそう返す。

「俺らの幸せはどこまで行けばあるんだよ!!」

シュンは大声で叫んだ。二人とも、何も答えられなかった。

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