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しあわせゆき №49

 そして駅長さんはその部屋のいすにカズマを座らせた。そして駅長さんは向かい合わせになるようにいすに座った。
「別に怖がることはないよ。」
にっこりと駅長さんはカズマに言った。カズマがあまりにも弱々しく見えたのだろう。けれどそれも仕方がない。カズマは確かにおびえていたのだから。
「私はここにいる住人とは少し違う。いろんな人と接しなくてはいけないからね。」
そしてそうも続けた。
「元の世界へ戻る方法を教えてあげよう。今日の夜、君の住んでいた世界からここへと君が来たときのように電車がやってくる。そのときにこっそりと電車の中に入るといい。電車は君がいた世界に向かうはずだからね。」
そして駅長さんはそんなことも言った。あまりのもあっさりしていたので、カズマは少しびっくりしてしまった。
「どうして、普通にそんなことを教えてくれるんですか?」
ついついカズマはそんなことを聞いてしまった。
「私はしあわせゆきの駅長ですから。」
すると駅長さんはそう答えた。
「あなたはいいんですか?」
そして駅長さんは今度はカズマにそう聞いた。
「はい。幸せを見すぎて、悲しくなりました。」
するとカズマはそう答えた。すると駅長さんはにっこりした。
「もし、僕がこの世界を離れたとしても、誰も悲しむ人はいない。それほど気軽なことはないのかもしれない。けど、駅長さんは悲しんでくれませんか?誰かに悲しんでほしい・・・。」
そしてそう続けた。カズマには、強い意思があった。駅長さんはにっこりとうなずいた。
「あなたのこの世界での唯一の幸せを見届けます。」
駅長さんは、いつまでもにっこりとしていた。
 そしてその日の夜。カズマは駅のホームで電車を待っていた。絶対に電車が来るという確信はしっかりあったので、とてもどきどきうきうきしていた。電車に乗っている駅長さんは、どうやら帰りはものすごく油断をしていて相当なことがない限り、客用の車両には見向きもしないという。そんな「しあわせゆき」の駅長さんの情報が、なおもカズマを元気付けた。
 そして電車は来た――。カズマはその電車に乗った。あの時と変わらない風景、あのときの思い出――、いろいろなことを考えてしまう。一体今、三人はどうしているのだろうか・・・・・・それはカズマには予測不可能なことだった。

 時は過ぎる、何もかも変わる――、例えそれがどんなことであろうとも、それを変えることがいいことか悪いことかなんて・・・分からない。

 カズマはいつの間にか電車の中に乗っていた。その日はまるで、あの日のようだった。カズマの乗っていた電車は、次でお父さんの会社の近くの駅に止まるようで、アナウンスが流れていた。カズマに、これから何が起こるのかは、今は分からない。けれど、カズマはきっと、どんなことがあっても乗り越えていけるだろう・・・・・・「幸せ」を知っているのだから・・・・・・。

              終わりend

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コメント

久しぶりに来たよv
お、連載終わっちゃってたんだw
お疲れ(*´∀`)b

投稿: サクラ | 2008年11月16日 (日) 18時17分

ありがとう!
次は「アピール」が始まってるから、
もしよければよろしく^^

投稿: ブログ作成者 | 2008年11月21日 (金) 17時19分

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