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14 城山、解決?

 そしてその後、みんな片づけをし終わるとお開きになった。
「川村、一緒に戻ろう?」
城山は川村にそう声を掛けた。川村はビクッとしてから城山を見た。城山はなんだかとっても不安だった。一体自分と川村の間に何が起きたのであろう――城山には何も考えられなかった。
「沖永も一緒だけど・・・・・・川村の部屋通っていった方が近いし、それなら川村も一緒に行ったほうがいいし・・・。」
城山はそしてそう続けた。まるで一緒に行く口実を作ったような感じになってしまった。普通、そんな理由なんてなしに一緒に戻ってもおかしくはないのだが川村と城山の今の状況では、それが必要だった。
「う、うん!」
そして川村はそう答えた。川村に断る理由はなかったし、断っていやな顔をされるのはいやだったからだ。二人の間で、なぜかいやな空気が漂う。そしてその様子を伺う沖永。(この二人、どうしてこんなんなんだろう・・・・・・)と、沖永はどっと思った。
「城山、ちょっと。」
「へっ?」
すると急に三浦が城山に話しかけ、急に呼び出した。(おれ、なんかやっちまったのかなぁ)と、城山はなんだかものすごいいやな予感を感じた。
「なんかすげー変な空気だな、おまえら。」
そしてこそこそと三浦が言った。
「おれ、なんもしてないはずなんだけど・・・・・・。」
あせるように城山は答える。
「あいつ、デリケートだから気をつけろよ。ちょっとしたことですぐ誤解すっから。」
「う、うん・・・・・・。」
「んじゃあがんばれぇ。」
(何か知ってるわけじゃなかったのか・・・・・・)と、城山はなんだかどっと疲れた。そして城山は普通に川村のところへ行った。そして率直にこう言った。
「おれ、なんかした?」
川村の顔がひきづった。(やっぱ何かしたのかぁ・・・!?)と、城山はいろいろと今までの川村との経路を思い出した。けれどすぐに、
「何もしてないよ!!」
と、川村は答えた。(城山君、なんか悲しい顔してる・・・・・・)と、川村は思った。川村には、今の城山の心境なんて何も知ったこっちゃなかった。ただ、自分を嫌いなんじゃないかという不安ばかりが頭の中にあった。嫌いでも一緒に仲良くしている友達ってのはこの世に存在する。例え一緒にいたとしても、誘い合っている中だったとしても、裏では愚痴っている人は――、それを思うと川村は、怖くて怖くて弾rなかった。
「何かあったの?」
近くにいた沖永がそう話につっこむ。
「ううん!」
慌てて川村はそう答える。川村はこういうのがいやなのだ。こういう空気が。この慌てて答えている行動は、何かを隠していて慌てているわけではない。何かあったと誤解されるのがいやで、慌てているのだ。
「おっ!川村!」
すると急に山岡ががばっと川村の肩を持った。そして川村を連れ去って行った。
「な、な、何!?」
川村は慌てて山岡にそう言った。すると山岡はこそこそと川村にこう言ったのだ。
「城山、おまえが肉じゃがもらって喜んでくれて嬉しかったってよ。」
川村は一瞬にしてびっくりした。(他人に普通にそういうことを話しているということは――。嫌いな人だったら話にもしないし、口ばっか言うだろうし・・・)と、川村は思い、ほっとした。(なんだ、じゃあさっきのは僕のはたまたまというか、きっといろいろあったんだろうな・・・)よ、そしてそうも思った。
「んじゃあいっといれー!」
「うわぁ!」
川村が思考しているとき、山岡はバーンと城山のほうへと川村を押した。そして川村は転びそうになる。
「だ、大丈夫?」
川村がよろけていると城山がにっこりと手を差し伸べた。
「うん!ありがとう!」
そして川村も笑顔で城山の手を握り、しっかりと立ち上がった。
「ごめんね、もう戻れるよ。行こっか。」
「あっ、うん。」
「そうだね。」
三人はそう交わすと、そう部屋へと戻り始めた。(あんがと山岡ー)と、城山は心の中で叫んだのだった。
「山岡ぁ、おまえ何いったんだよう。」
近くでそんな様子を見ていた三浦が山岡に聞いた。
「真実ー!」
「はい?」
三浦には全く意味が分からないままなのであった。だが三浦は、山岡と川村は何か深いものがあるとなんとなく感じるのだった。
 そしてその後のこと――。
「失礼しまぁす・・・・・・。」
城山と沖永の部屋に川村がやって来た。もう別れてから数時間が過ぎていたので、二人は何の用だかさっぱり分からなかった。それでゆっくりくつろいでいたのだ。沖永は風呂から出て髪を乾かしていたし、城山はそのときアイポットで音楽を聴いていた。(やっぱり、いう勇気ないな・・・・・・)と、思いながら川村は弱々しい感じで二人の部屋に入った。
「どうかした?」
城山はそう言いながらイヤホンを外す。
「え、えっとぉ・・・お風呂かしてくれない・・・・・・かなぁ。」
川村はどきどきしながらそう言う。(急にそんなこと言って、ぼくずうずうしいな・・・・・・)と、川村は後悔した。もしかしたら断られるかもしれないので、手ぶらでやって来た川村。パジャマなどを持ってきて二人の部屋でこんなことを言ったら、二人がいやでも断りづらくなってしまうと思ったからだ。
「えっ?」
びっくりしてついつい沖永の口からそうこぼれる。
「い、いや・・・僕だけじゃどうにもならなくて・・・・・・。」
川村はもじもじとそう言う。二人は意味が分からずポカーン。けれど川村が今、大変な状況にいるのは伝わってきた。
「何があったの?」
城山は聞く。不意に川村が城山のほうを向くと、本当に心配そうな顔をしていた。川村は、そんなに人と目をあわすのが好きじゃないところがある。自分がにらんだと誤解されるのがいやだからだ。それにこんな状況で二人と目を合わせるなんてできなかった。二人は少し遠い場所にそれぞれいたし、どっちに向けばいいのかよく分からなかったのもある。下手すればかたよって会話をしてしまう。川村は平等なのが好きな人間なのだ。
「風呂場にねずみがいて・・・・・・。」
そして川村は、やっとのことでそう言った。
「ねずみ?」
「それはやだねぇ。」
すると二人はすぐに川村に同情してくれた。(なんて優しいんだろう・・・・・・)と、川村はものすごく感激した。
 そして二人は、川村の部屋の風呂場に川村と一緒に来てくれた。そして――。
「チュー」
ねずみはいた。しかし・・・・・・一匹ではなかった!!
「ぎゃー!」
ともに三人はびっくりしたのだった。そして何とか、ねずみはいなくなった。
「あっ、ありがとう・・・。」
「よかったよ、うん。」
「また何かあったらいつでも読んでね。」
「ぼ、僕のほうこそ!!」
三人はそう交わすと、別れたのだった。

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