57 似たもの同士。
そして、最後に乗った川村と田村は・・・・・・。
「すっごーい!さすが観覧車!!」
「そ、そうだねえ・・・・・・僕もそう思う。」
そんなかんじで、教室と同じような会話をしていた。
「せっかくこんな高いところに上がってるんなら、雲が目の前に見えたらいいのにぃ。」
そんなファンタジックなことを言う田村。
「だねぇ・・・・・・。」
それに相槌を打つ川村。どうやらただ単に相槌を売っただけでなく、本気でそう思っているような気配が漂っている。
「ねえ、川村君ってさぁ・・・・・・学校楽しい?」
「えっ?」
するとふと、田村から思いもよらない言葉が出てきた。川村はびっくりした顔で田村を見る。
「なんか入りたくて入ったって感じがしないって言うか・・・・・・。」
そうぼそぼそと田村は言う。
「えぅ!?な、何で!?」
川村は動揺を隠せない。(どうして田村はそんな話題にするんだろう・・・・・・?)と、川村はふと考え込む。そして、田村が伝えたい思いは――。
「えっ、えっとごめん!なんか、変なこと言っちゃって!!」
我に帰ったか田村は慌ててそう言った。一瞬にして田村の頬が赤くなる。
「田村もそうなの?」
そして逆に我に帰れなくなった川村が思わず平然とそんなことを聞いてしまう。
「えっ!わ、私は別に・・・・・・。」
恥ずかしくなったのかぞれとも図星なのか、なんともいえないような表情で田村は返した。
「お互い、大変だよね・・・・・・。」
ボソッと川村がそんなことを言う。
「そうだね・・・・・・。」
そして田村はそう返す。
そして、全員が観覧車を降りたのだった・・・・・・。
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